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The Devil's Highway  | アメリカ移住
『私がまだ幼い頃、アメリカとメキシコの国境はもともとティワナ川だった。私の父はアメリカとメキシコを行ったりきたりしながら生計を立てているような人で、私もそれに連れ添って、国境の間を行ったりきたりした。晴れた熱い日なんてティワナ川に足をつけて良く遊んだものだよ。お世辞にもキレイな川だとはいえなかったが、当時はボーダーパトロール何ていうのはいなくて、子供達の格好の遊び場だった・・・・・』

先日ラジオを聴いているとお昼のエド・ショート・ショーっていう政治経済の問題をリスナーと共に考える番組のゲストに Luis Alberto Urrea が出演してこんな事を言っていた。

ルイスは著書にメキシコの移民問題を扱った『The Devil's Highway』を書いている。
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この本は2001年5月、26人のメキシコ人移民がメキシコ-米国国境を越え、そのままアリゾナ砂漠を歩いて北上したが、途中「コヨーテ」と呼ばれる案内人に見捨てられ、砂漠を彷徨ううちに脱水症状と灼熱の日光に晒されたことが原因で14人が死亡した事件があった。生き残った12人は、数日にわたって砂漠を徒歩で移動しながら、飢え・渇きをしのぐため自らの小水を飲み、手と口を傷つけながらもサボテンを食べて命をつないだ事件を発端に、メキシコとアメリカの間に渦巻いている不法移民の根底を斬る内容だそうです。

残念なことに2001年だけで391人のメキシコ人が米国国境を越えようとして命を落としており、毎年数百人が同様の運命を辿っているのが現実である(1995~2004年の死亡者数の累計は2,952人で、最も犠牲者が多かった年が2000年で491人)。

2005年からメキシコ外務省は、必要な書類をもたずに人身売買組織である「コヨーテ」と呼ばれる不正密輸業者に連れられて、米国へ不正入国することの危険性を警告する冊子を、国境地域や空港で配布し始めたが不正入国は後を絶たない。

 2004年メキシコの内政は、メキシコ市の予算大幅削減に繋がる憲法第122条改正に反対し、PRD議員による下院占拠事件が起き、また、州知事が麻薬犯罪に関係しているとの報道が活発化するなど、国民の政治不信を更に深化させるような事件が相次きました。

そして、ラジオのコメントでルイスはこうつけ加える。

『米国もメキシコも表向きには不正入国の取り締まりを強化していますが、不況に喘ぐアメリカの企業の人件費大幅カットの流れの中で、安い賃金でも働いてくれる彼らはかなり貴重な存在になりつつある。また、メキシコ政府にとっても彼らを通して入ってくるアメリカ資本はやはり国益に違いないのです。一説によるとメキシコのアーミーが不正入国の手伝いをしているという話もあります。』

知人のMr.ロペスは20年前にティファナで、$25で購入した土地が、南アメリカの不動産バブルの影響で$100,000にもなったと言っている。現在は海外の資本がティファナ周辺の土地を購入し続けその高騰ぶりは続いている。

ティファナ川の南と北で全く違ったイデオロギーが国家を作り上げていった。

何百年という月日を経て、子供達が遊んだあの川は渡ることを許されない川へと変貌を遂げました。 そしてそれでも渡ろうとするものは命を捨てる覚悟でやってくる。

『The Devil's Highway』(悪魔のハイウエー) は映画化されて、2006年に劇場公開予定だそうです。
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テーマ=国際問題 - ジャンル=政治・経済

【2006/04/01 07:55】   トラックバック(0) | コメント(0) | Top↑






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