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侍になりたかったアメリカ人 其の四  | 世界から見た日本
懸念
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(武士道は世界の精神哲学の集大成)

2度目のミーティングが開かれた。 

今回は依頼人の家に招かれて、食事を共にした。

だいたいの流れは彼が作成したコンテで把握していたので、あとは会場の取り決め、詳細な部分の詰めをしたうえで、作成物、小物などの準備物の最終決定が行われた。 娘さんのお子さんがドラムとシンギングボールで当時のセレモニーの演奏企画を発表。 パンク頭の男の子が厳かな雰囲気でドラムを叩く姿には驚かされた。

彼が当日着用予定の紋付の裏地には芸子が三味線を弾き日本舞踊を踊る絵柄が書かれていた。(日本でもなかなかこんな立派なしろものはお目にかかれない。)


そして目の前に並べられた真剣。

博物館のショーケースに入いっていない、本物の刀をこんなに間近に見るのは生まれて初めての事だった。

『触ってごらん?』 

鈍く光る刃先は、冷たくいかにも硬質な波模様で飾られていた。

『この刃先の模様はね、鋼がまだ熱いうちに何度も何度も折り曲げられて強度を高める行程で出来るんだよ。』

ここに並んでいる刀は全て、私の友情の証に道場の友人に贈るものなんだ。

その刀の形状や柄のデザイン。 どれを取ってみてもプレゼントする人の個性と照らし合わせて選んだんだよ。

(まるで子供のような目になって興奮気味に説明を続ける彼を見ていると、その純粋な思い入れが見て取れる。)


当日はこの刀の授与と七つの美徳を守る事を決意し、血判を押す儀式を行う予定になっている。

この名簿に書いてあるのがその面々だ。 会場は色々あたってはみたが、このイベントが全て秘密裏に運んで、彼らをびっくりさせるという内容である以上、道場で行うのが一番スムースに運べると思う。


ジャパニーズテーマのパーティーを開く事にしよう。それでサプライズさ!


招待客のメンバーはどういったメンバーなのですか?

道場関係者皆を集めるよ。

『いえ、刀の授与式に参加する面々です。』

色々な判断基準はあるが、基本的に私が友と呼べる人々だ。 ただ、まだ調整が必要だが。


『決定したら教えて下さい。』


終始エキサイトして話す彼に引き込まれ、どんどんこの計画にのめり込んでく。

それではこの名簿を巻物仕立てに作ってはどうでしょうか? 時代劇で血判を押すという場面では、巻物に書いた名前の下に押すのをよく見かけます。 それから、招待状を作成しましょう! と、どんどん提案が浮かんで来た。


その日はそのまま帰路についた・・・・


後日、作成物に必要だったので、名簿の再確認を彼に求めたところ、彼の判断で面子が二三変わっていた。


その名簿を眺めている内に、僕は急に妙なある懸念に襲われはじめた。 


でもまさか、あんな問題に発展してしまうなんてこの時点では誰も思いも寄らなかった・・・・・




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テーマ=文明・文化&思想 - ジャンル=学問・文化・芸術

【2010/10/20 12:38】   トラックバック(0) | コメント(0) | Top↑






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