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気持ち会館 in Japan Town  | 海外旅行
Japantown.gif

今回のサンフランシスコ旅行では少し長い時間 Japan Town を散策した。

コンクリートで作られた五重塔にちょっと古めかしくなり始めた感のある

ジャポネスクアーキテクチュアルデザインやモダンアートとしての和のオブジェの数々。

そのどれをとっても生まれ育った故郷を歩いているという感覚はまず生まれてこない。

もちろん日本からサンフランシスコへ旅行にやってきて、アメリカの影響を受けた日本のイメージを観察するにはとても面白い場所だと思う。

すると、その一角にKIMOCHIという看板を掲げたビルを発見した。

ガラスのショーウインドウには日本語『気持ち』『心』などの文字が記されて、どうやら日本の心を勉強するコミュニティーのように見受ける。

日本人の心を伝える。

その事の難しさはアメリカに暮らす日系人にとって、どれほど困難極まりない作業であるか・・・・

どうしてって? 長くアメリカで過ごしていると、自分自身がアメリカナイズされていくのをひしひしと感じるからです。

でもそれは一概に ”毒を盛られている” というふうには言いきれず、この大陸の生活環境に合った物の考え方や価値観が備わって行くという事だから、必要不可欠な変化なのかも知れない。


そんな風に思って娘の顔を眺めた。


ふと、目の前に日本のスーパーがあるのに気がついた。 何かお菓子でも買ってやるか・・・・・


急に娘に日本の断片に触れてもらいたくなったのだろうと思う。


妻が To Go のコーヒーを片手に店内へ入ろうとした時、


『飲み物をを持って入っちゃいけないよ!』


入り口に立っていた警備員が、気遣いの全く無い言い回しで僕たちにたしなめた。

驚いた僕たちは入りかけた扉を引き返し、二度とその扉を開く事は無かった。


要求している事は理解したとしても、表現の仕方が納得いかない。


仕方ないので少しばかり歩いた所にあるコンビニへ行く事にした。

今度は空になったカップをゴミ箱に捨て、すんなり入った。 せんべいに、ハイチュウにかっぱえびせんに・・・


さあ、お勘定っと。。。? ん?


そこへ、アフリカンアメリカンの男性が、小さな自転車に乗ったままコンビニへ入って来て、レジの真ん前に自転車のスタンドを下ろして、なにやら店員に話始めた。


『ビールはある?』

『はい、ありますよ。』

『一本いくら?』

『$2でございます。』

『高いね~、$1に負けてくれない?』

『それは出来かねます。』

『あっ、そう。。』

それでも彼は執拗に交渉を続け、後ろで勘定を待っている僕たちを無視し続けた。 

というよりか、後ろに立っている僕たちの存在を盾にしてこの交渉を成立させようと言う魂胆にも思えた。


最終的には彼は再び自転車にまたがって、手ぶらで店の外へこぎだして行った。


店員さんは僕たちの方を見て苦笑いしたが、僕たちが待たされた事に大してのねぎらいの言葉は無かった。


4年前、日本から持って来た心でそんな光景を眺めていた。

最初はいちいち怒っていた非常識な行為も、

多人種国家で暮らすという名目の下、その怒りをおさめる術を知るに至る。

しかし、本当にそれで良いのだろうか? 

そんな疑問も同時に心の中にはくすぶっている。


KIMOCHI会館はそんなジャパニーズアメリカンの心のよりどころとして役に立っているのかも知れない。
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テーマ=アメリカ合衆国 - ジャンル=海外情報

【2010/01/30 02:18】   トラックバック(0) | コメント(6) | Top↑






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コメント
ロベルトねんきう様

コメントぜんぜん長くて結構ですよ~!!
そうなんですよね、ちょっと違ったりするんですよね。 
でも、そう言ってる自分が違って来たりしてるし・・・・

最近は違うのを当たり前の事として、そこを出発点としてプラスの部分を見て行くように心がけるようになりました。

それが ”妥協じゃない?” って言われればそうなのだけれど、負の関係からは何も生まれないって、身にしみてわかったので・・・・。
【2010/02/10 15:26】 URL | coolcuts [ 編集] | page top↑

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こんばんは。
僕もNYやソウルで何度も自分の持っている常識が覆され、敗北感というか虚無感というか、何か複雑な思いに駆られたことがあります。でも、こういう自分をその国の方々は理解できないんですよね~。
真理、というようなものではなくて、常識という共通認識を共有できないことがあれほどしんどいことだとは、たぶん海外でえらい目に遭ってないと、僕は心底感じることができなかったでしょうね。
だからこそcoocutsさんの綴られる文章が、温かくも重みのあるものに感じるのかもしれません。

うちの奥さんの日々のプレッシャーも、旦那である僕が誰よりも感じてあげて、和らげていかないといけないなぁ、と思います。
コメント長すぎですね、すみません。
【2010/02/03 22:34】 URL | ロベルトねんきうセブン [ 編集] | page top↑

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お名前が解らないのですが投稿して下さってありがとうございます。

ご自分のお子さんはやはり他人では無いので、どの国にいようと世間様にとってご本人にとって良かれと思うしつけを心がけるのが親の責任なのだろうと思います。
ただ、実際学校機関で過ごす時間が長い分、どのような人々が同じ学び屋にいるのかがは重大な問題かもしれません。 ただ、僕にはどこの国の大学が優れているかという事を自分自身が全て行ってもいないのにジャッジする事はとても難しい事のように思うので、そちらに関してコメントの返信は控えさせて頂きます。
【2010/02/02 05:13】 URL | coolcuts [ 編集] | page top↑

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Kiss さん こんにちは、結構あきれた内容はゴロゴロ転がっています。
その反面純粋な方は本当に純粋なんです。 このコントラストがとっても心に響く事もあります。 泣き笑いみたいなね、期待しても無いところで人にとっても優しい感情を抱いてもらうとものすごく心に響いたりね。 日本とはやはり価値観の見極め方がちょっと違うという事なのかな? って思い始めています。
【2010/02/02 05:07】 URL | coolcuts [ 編集] | page top↑

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やっぱり日本がいいや
小学生くらいから海外で育てると、自分の子供でも時々他人に思えてくる・・

でも高校、大学からはスイス、カナダやオーストラリアに行かせたい
日本の大学、アホですから
まぁ間違ってもUSには行かせないなぁ


【2010/01/31 22:03】 URL | [ 編集] | page top↑

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両者とも、日本ではとても考えられないような対応ですね。
きめ細やか日本人の気遣い・・・日本に住んでいると、時折
それがtoo muchに感じることもあるけれど、少なくともそれにより嫌な思いをする人はいない。自分よりも相手を気遣うことの出来る、美しき日本人の心なのかもしれませんね。大切にしたいと思います。
【2010/01/30 23:20】 URL | kiss [ 編集] | page top↑

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