Top | RSS | Admin
スポンサーサイト  | スポンサー広告
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
------------------------------------------------------------
【--/--/-- --:--】   | Top↑






ローウエル天文台 (ハワード博士の想い)  | 本物
Obs.gif

この夏に僕がフラッグスタッフにあるローウエル天文台を訪れた時の事です。

当日はイギリス最大のTVステーションBBCの取材が同行した事もあってか、

館内の案内人を務めて下さったハワード博士も上機嫌で30分のツアーが1時間半に延長。

本当に内容の濃いものでした。 今日はその一部をお伝えします。


オホン! ん”ん この~ほ~ローウエル天文台は・・・・

ある資産家の息子 バージヴァル・ローウエル によって建てられましたのじゃ。

彼は3メートルもある望遠鏡を馬の背に乗せてアメリカの各地を周り、やっと比較的天候の安定した年中星が良く見える、このアリゾナのフラッグスタッフにたどり着いたのです。

ローウエルの申し出で町は無償で5エイカーの土地を提供する事を決定しました。

まずあの建物ですがぁ~ 1894年に設立されました。

 ボストンから運び込まれた61インチ屈折望遠鏡は$20'000、
これを収容するドームを建築する技師がまだ見つかっていませんでした。

ローウエルが丘を下って道を散歩していると、自転車屋の屋根に掛かっていた


【何でも作ります!】

という看板が目にとまった。

さっそく扉を開いて中に入ってみると2人の兄弟がせっせと自転車を修理していた。


『天文台を・・・・・作れるか?』

『作った事は無いが・・・・・やってみる!』



二つ返事で決まった、それからが悪戦苦闘さ

ほら、この屋根の形、おなじみの丸いドーム型とはちょっと違いますね。

兄弟がまずぶち当たった壁はこの天文台の屋根の形。

彼らは自転車屋でブリキの板を加工して、それをこの丘の上に持ってあがって組み立てたんだ。


それでは中へ入ってみましょう。

Teletiya.gif

最初は、この屋根がとっても重くて、天体の動きにあわせてローテイトさせるのに、たくさんの労働力を要した。

だから、彼らは屋根を水に浮かせようと考えた。 でフロート式の屋根を完成させたが、2日と持たなかった。 高原の温度差の激しさが、水をあふれさせ、ドーム内が水浸しになってしまったんじゃ。

今でもほら、壁に水がこぼれ落ちたしみが残っているじゃろ?

その後はご覧のとおり車のタイヤがドームを持ち上げて回す仕組みに変わったんじゃ。

200px-Percival_Lowell-observing_Mars_from_the_Lowell_Observatory.jpg

あれはローウエルが座って天体を観測した椅子じゃが、自宅のダイニングセットの椅子をそのまま持ってきたらしい。


Obs2.gif

この大きな屈折望遠鏡は振り子の原理で子供でも楽々動かせるようになっているんだ。
ほら、やってごらん。


Obs3.gif

あ、すみません博士そこのラインをもう一度お願いします。
と、BBCのカメラマン。

(博士は右眉毛をゆっくりと吊り上げて、もう一度再現した)


それでは別の建物に移動しましょう。

外に出てしばらくして、ハワード博士は

後ろを振り返ってみてください。 左手に見える小さなドーム型の石碑は彼の最後の妻が彼の為に立てた石碑でね、最後まで良妻に恵まれなかったローウエルの4人目の妻。 彼女はものすごく浪費家で、この石碑に4千万円を投じた。 並んで立っている天文台が2千万円。 時代が違うとは言え・・・・・・・? まあ、そんな話はさておき次へ行きましょう!


この建物は研究者達が寝泊りしながら研究をする建物です。

天文学者達はほとんど睡眠時間をとりません。

日が落ちた暗いうちに観測をして、明るくなるとその観測結果を丁寧にまとめて解析していきます。

Obs4.gif




さて、ここはこの天文台の最大の功績 【冥王星の発見】が行われた部屋です。

これなんだと思います? 望遠鏡じゃないんですよ。天体観測用のカメラです。


グリップがボクシングのグラブって笑えるだろう(笑)。


発見者のクライド・トンボーは貧しい育ちでね、ろくな学位も持たなかったが、小さな頃から天体に非常に興味があって、独学で天体学を勉強したんだ。


その情熱が認められてこの観測所で働ける事になったのです。

とは、いっても最初はした働きからでした。 しかし、すぐその誰にも負けない宇宙観測への情熱が、彼にこの重要な任務を与えた。

毎日毎日何千もの写真を撮り続け、そしてその一つ一つを注意深く比較検証したんだ。

そして、1930年とうとうローウエルが予測していた冥王星の存在を彼がクライドが証明したんだよ。

『ハワード博士! クライドさんは私の家の近くに暮らしていました。』

とツアー客の中から声がした。

『彼の家に遊びに行くたびに天体の話ばかり聞かされました。 冥王星発見当時の話も聞きましたが、彼は最初見慣れない場所に黒点があるので機械が故障したのかと思ったらしいです。』


そうですか・・・・・・彼がそう言ってましたか・・・・・・・・(博士の表情が一瞬にしてほころびた)


それにしても宇宙空間を撮影したネガフィルムの黒点の位置をほとんど記憶しているなんて、ものすごい事ですよね。

冥王星の名Plutoには、ローウェルのイニシャルP.Lの意味もこめられています。


この天文台では他にも

* 1921年から1925年の間に 宇宙の膨張の証拠を発見

* 1977年に天王星の 環を発見


アポロ計画での月への軌道計算はこの施設で行われたました。



さて、天体観測の発達により、ローウエル宇宙観測所が説いた学説や小惑星の存在の多くが否定される事となった。


しかし、皆さん! この部分を良く今日は聞いてお帰りください。

BBCさんもいいですか?



超集光型宇宙観測望遠鏡の発達は、何万光年も先の光を、洗いざらいモニターに映し出し、天文学という学問に膨大な情報量をもたらしました。それ自体はすばらしい事です。

しかしながら、それと同時に、先駆者によって発見された身近な小惑星の存在は、無視せざる終えない状況にあります。 



学問上もう重要で無いからといって切り捨てられていく過去の発見。

たしかに、これほど多くの星の中で、その存在は、既に小さすぎるのかもしれません。


しかし、私はこの詰め込み式学問のあり方に、ここで異論を投じたい!


TeleFlag.gif


現在の天文学の礎を支えて来たのは。 ローウエルやクライドのような宇宙空間に非常な興味を抱き熱心に探求した多くの若者達の情熱ではないでしょうか。



過去も、それから、今後の未来も、人類の発見と発明を支えるものは若者達の好奇心と情熱なのです。

だとしたら、彼らがその生涯をかけて追いかけた、宇宙空間に存在する

そのちっぽけなロマンを語り継ぐ事こそ、次世代の若者へ送るべきメッセージだと私は思う。



長くなりましたが、ここで私の案内を終えさせていただきます。


スポンサーサイト
------------------------------------------------------------

テーマ=宇宙・科学・技術 - ジャンル=学問・文化・芸術

【2008/10/06 04:14】   トラックバック(0) | コメント(0) | Top↑






<<election day | Top | EXTRA EMERGENCY 訓練>>
コメント
コメントの投稿












管理者にだけ表示を許可する

トラックバック
トラックバックURL
http://coolcuts.blog6.fc2.com/tb.php/1479-1ebee81e
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)
| Top |
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。