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親父の哲学  | Family
いいかぁ~


人間は オギャーと生まれて

      
     飯を食らい


         クソして

 
              そして死ぬだけだ。




中学生に上がったばかりの頃、親父が僕に語った、この夢もへったくれも無い親父の哲学。

どうせ種田山頭火か何かの請負なのだろうけど、まだキラビやかな明日を夢見ていた僕にはなんとも共感できないセリフだった。


僕が高校2年生になった頃 『アメリカへ行きたい』って言ったら

親父は『ああ、うちの先祖でハワイのカウアイ島に渡った人がいるよ。お父さんもな~シルクロードへ行きたいっていう夢があるんだ。』


ああ、いいね~それ、じゃあ僕と一緒にいつかシルクロードを旅する?

キャラバン隊みたいにジープに乗ってさ



『おいおい、ちょっと待てよ・・・・・・・・一緒に行ってもいいが、お前の「シルクロードへ行く」っていうのは旅行みたいに行って帰ってくるってことだろう? 』


あたりまえじゃないか


『俺のはちょっと訳が違う。シルクロードを一旦歩き始めたらいつノタレ死んでも良いって奴だからな。三蔵法師を見ただろう?インドへ向かう道のりで前を向いて倒れてあの世へ行けたらそれでお父さんは満足なんだよ。』


(まったく長州男の言う事は訳がわからねえや・・・・・・・)


お父さんはな、お前がまだ小さい頃バイクで仕事場から帰宅途中にトラックに跳ねられてな、それでブロック塀へ激突した寸前までの記憶が残っているがそこから先は意識を失っていた。


だけど、不思議なもんだな・・・・・・


あのトラックにはねられた瞬間からブロック塀へ激突する間にどれだけの時間があったかは知らないが、恐らくほんの0.0何秒って所じゃないか?


たったそんな短い時間が一生のように長く感じてな


俺が生まれた時から、B29に追いかけられた事、お母さんと結婚した日、お前たちが生まれた時の事や、お前の弟が死んでしまった時の事、幸も不幸も色んな事が走馬灯のようにビジュアルになって浮かんで来てな。


0.0何秒の中で本当に一生の事を全て映し出されたんだ。


まったく、人間の集中力は計り知れないな。


今でもその中に出てきたお前たちの笑顔は忘れられないよ。


次に気がついた時は手術台に寝ている自分を見下ろしていた。


そして・・・・・ しばらくすると病室の隅っこに黒い影が現れてな


それが女性の姿に変わったんだよ。 


彼女はこちらを見て笑いながらな、手の甲をこちら側に突き出して


あっちへ行けって言うんだよ。


だから俺はまた自分の体の中に入っていったんだ。


お前には生きていると言う事がどれだけ微妙なバランスで成り立っているかまだ想像もつかないだろうが・・・・・・・・


【自分ではどうしようも無い力に導かれて生かされている】


お父さんはあの日、そんな経験をしたんだ。



僕が美容師になってしばらく経った頃



親父が日曜大工の最中に怪我をしてしまったと聞いて慌てて病院へ駆けつけた。


久しぶりに親父と二人きりで長話をした・・・・・・


4年が過ぎても、なかなか技術者になれなかった僕はそうとう自分自身に自信を無くしていたから、親父に沢山愚痴を言った。


渡米の夢も半分諦めかけていた。


『人生なんていつもお前の思い通りに行くとは限らないぞ。』


何故だろう? 思い通りに事が運ばない僕に投げられたその言葉に


内心ものすごく反発していた。


嫌だ!


そこから以後も僕は現状に反発し続け、とうとうアメリカまでやって来た。


これまでの過程を省みると、嬉しかった事や辛かった事がまるで使わなくなったおもちゃ箱の中にごった返しているようなそんか気持ちになる。



それでなんとなく親父が言っている事が理解でき始めたような気がする。


毎日、毎日、航空機製造工場の始業に間に合うように列車から降りると何千人という工員達が工場へ向かって競って走る中を親父も汗だくになりながら走り続けた。そして走りつかれた・・・・・・・


そして製紙工場へ勤めた時には会社の倒産も経験した。


全て僕には何も解らなかった頃の話しだった。


そして幾多の困難を乗り越えて、親父は社会人になった僕に


誇らしげに自分の城を案内してくれた。


親父が所長を勤める施設の庭に生えているスイカや芋、きゅうり


会社で初めて親父がパソコンを導入して独学で学んだ。


親父のデスクの上には98NOTEが置いてあった。


お父さんしかパソコンを使えないから定年が延びているんだと親父は僕に説明した。




戦い続けた人がたどり着く境地なのかも知れない。




今は、あれほど反発した親父の哲学をそんな風に思える。



親父は幸せなんだな.............



だって悟りを開いちゃったんだからね.............



僕はもう少しやらなけりゃならない事がある。


多分結して楽な道では無さそうだ。


だから、何時いかなる時でも平常心でいられるように 


これからは親父の哲学を真似てみよう。



人間は オギャーと生まれて

      
     飯を食らい


         クソして

 
              そして死ぬだけだ。 



シルクロードはどこまでも果てしなく続く


         
         いつも平坦な道のりとは限らないが


      
       歩きながら、前を向いて死ねたらそれで良い。





HAPPY FATHERS DAY
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テーマ=父の日 - ジャンル=ライフ

【2007/06/16 22:22】   トラックバック(0) | コメント(4) | Top↑






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コメント
まりまりさん、よく顔は似てるって言われます。

でも、僕は親父さんが生きた人生を耐え抜くほど強く無いかも?

戦中戦後を経験した人は本当に世界観が違うって思います。

僕は胃袋に食べ物が入っていないと不機嫌になってしまいますからね。
【2007/06/19 02:51】 URL | coolcuts [ 編集] | page top↑

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美樹ちゃんいや~コメントどうもありとう。Mちゃんにとっても心の中の父の日ですね。 彼が一生懸命戦っていた姿を思い出します。 僕も人生は物価の上昇に似ていると思います。落ちたり上がったり短いスパンで考えれば山アリ谷アリだけど、長い年月の中では必ず上昇している。 そんなこんなでやっぱり僕はダーウインの進化論の方が天地創造論よりも当たってると思う。 美樹ちゃんとMちゃんは確実に在りし日の彼の面影と向き合い、その思い出てと供に生きていく事を学び取りながら、着実に二人の人生を進化させていっていると思いますよ。 

PS:桜の写真ありがとうございました。
【2007/06/19 02:46】 URL | coolcuts [ 編集] | page top↑

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素敵なお父様ですね。

お会いしたことないですけど、coolcutsさんと似てる。。そんな気がする(笑)

父の日、おめでとうございます。
【2007/06/17 09:06】 URL | まりまり [ 編集] | page top↑

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2年間、このブログに励まされてきました。
ありがとう。
いつも心の中でコメントしてたので、
ちょっと ハズカシイ!(おいおい今さら!)
人生はスパイラル状だと 聞いたことがあります。
同じところにいるようで、上にのぼっている、と。
そう意識できる自分でありたいと、「親父の哲学」を読んで思いました・・・
【2007/06/17 00:09】 URL | 美樹 [ 編集] | page top↑

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